カテゴリー 801 言語学

言語のルーツ 03 : 読了。原初の言語に関して示唆的な理論。

読了。

第四章の真実性はともあれ、第二章と第三章に関してはとても参考になる内容だった。
学説としてどうか?というのは置いておくにしても、worldbuildingの観点でみればこういった論説はアイデアとして役に立つ(いかなる知的資源をも再利用できる、実にエコな趣味である)。
少なくとも、今までぼんやりと考えていた「最初の言語」に現実味を感じられなくなったという点は収穫だろう。
特にクレオールに共通するという時制・法・相の体系のミニマルさ加減に感心させられたので検証次第直接取り入れてしまいたい。


今回の読書に付随して、クレオール、言語習得、言語起源論、ビッカートンの後著について追いたい。


言語のルーツ 02

第四章途中まで。ほぼ読了。
第三章の最後では先の3項目に「使役-非使役の区別」が追加された。
同一形態素の動詞をそのままの形で(あるいは接辞で区別して)自動詞/他動詞として両用するタイプの言語は子供の習得が速い(=バイオプログラム言語の統語に近いことを示唆している)とのこと。また、子供の英語にも自動詞をそのまま他動詞にする(eat herでfeed herを表そうとするなどの)系統的な誤りが見られる。
ん?それって子供は使役-非使役を区別できてないんじゃないか?と思わなくもない。
あと形容詞も動詞と同様に他動詞化できるのというのが印象的(子供は”flat it”で”flatten it”を表現しようとする)。クレオールの多くと同じく、用言で一つの品詞として取り扱うらしい。

第四章は「言語の起源」で面白そうなテーマなのだが、如何せん思弁的な内容が大部分。
そもそもの目的が、バイオプログラム仮説が言語の発生を説明しうる現状で最も優れたモデルであることを示す程度のものでしかないようだ。
まぁ、「言語能力生得論=議論の先延ばし」と受け止められないためには進化の問題に踏み込まざるを得ないというのは同意できる。


言語のルーツ 01

今読んでる本がこれ。
内容は、クレオール言語の文法観察とそれに基づく「バイオプログラム仮説」の提唱。

言語はどうやって生まれるのか、どうやって学習されるのか?
「言語のルーツ」を考えるヒントはクレオールにある。
というのも、クレオール化は人類が知るかぎり「無から言語を作り出す過程」に最も近い言語現象だからだ。

アプリオリ言語をゼロから作りたい人にはまさに打ってつけの素材と言えよう。
自分も、今考えている世界設定では言語の歴史を最初から考えてみるつもりなので、直接参考にできる。

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