気候文明史 02 : 南北アメリカ大陸がギリギリ接触している意味

読了。
古代~近代にかけての気候変動を歴史と結びつけて律儀に追っている。日本史に絡む話題を多く取り入れているので、日本人としては親しみやすい。ヴァイキングのグリーンランドへの入植と流氷に閉ざされる中での困窮は、全球的な気温変化がひとつの居住域を完全に葬り去った顕著な事例だ。

表題――南北アメリカ大陸がギリギリ接触している意味――の心は、南北アメリカ大陸の接触でメキシコ湾流が生じ、暖流が北大西洋~北極圏に流れこむことによって高緯度の上空の湿度を増して北米大陸北部の氷床の成長を促したという話。些細に見える地形の違いにも「意味」があるものだと感心する。
こうして色々見ていると、ともすれば人類は今の地形だからこそ存在しうるという考えに陥りそうだが、実際には氷河期は過去にもさまざまな条件下で起きているのである。架空世界は(見かけ上も)現実世界に似ていなければならない…と短絡する必要はない。原理さえつかめばよいのである。もちろん現実から離れるほど考察は難しくなるが。

ちなみに地球温暖化に関しては現在地球規模で温暖化が進行していることと人為起源の二酸化炭素が大気中に増加している(そして、二酸化炭素には温室効果がある)ことは事実である。最悪の事態は温室効果ガスの際限ない増加で、百年か千年かのうちにすべての氷床を融かし長い氷河期の幕を下ろしてしまうことであろう。
こういう想像を前にすると何が何でも二酸化炭素の排出を減らそうと思いたくなるのが人情だが、気候変動に関してはわからないことが多く、歴史的に見ればあらゆる気候変動は前触れなく急速に起こるし、人類が関わろうと関わるまいと気候変動は起こりうる。人類は気候の穏やかな現代は稀な時代であることを自覚し、何があっても対処できるように備えておくほうが賢明かもしれない。


    • Alberto Halley
    • 2021 01/06 7:27am

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