東アジア諸言語の研究 01 : 漢語とタイ諸語の関係

西田龍雄のシナ・チベット語研究の書物(著者はタイ諸語もシナ・チベット語族の一部と考えている)。Ⅰ巻と題するのに続きがなかったり、この本自体章半ばで終わっているのがまず残念。また、2000年発行の本だが後書きによれば原稿は10年以上前のものらしいので注意を要する。

難書である。
最初の方は各言語の音韻・文法の記述と比較が続くのだが、全体像が掴めないので読むのが辛い。p185(タイ語の発展と漢語の発展)でようやく主張の全容が見えたといったところである。

ところでそのp185に看過できない一文を見つけた。

一般的にいって、同系統に属する言語は、分離してのちも、変遷していく方向にかなりの程度に並行性を示すものである。

このような現象は寡聞にして知らない。事実だとすれば、類例、そして原因を知りたい。
著者は漢語とタイ祖語において声調が並行して発生・発達した事実を漢語・タイ語が同系であることの重要な証拠として扱っている。自分などは漢語とタイ祖語がある時期に接触して影響を与え合った(あるいは第三の言語から影響を受けた)と考えるのが真っ当に思えるのだがどうだろうか。


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