アフリカ諸語文法要覧 01 : 言語資料

クレオールの起源論の一つに、基層言語アプローチがあった。
多くのクレオールの特徴が類似しているのは、基層言語が共通しているからだ、という主張である。そしてその「共通の基層言語」として多く挙げられるのが、西アフリカの言語――具体的には、ニジェール・コンゴ語族の西クワ諸語である。それについて調べようとして本書に行き着いた。

本書はバントゥ諸語について充実しているものの、クワ語派として挙げられているのはアカン語のみであるし、統語についてはほんの数ページしか割かれていない。これだけではアカン語がクレオール的かどうかはよくわからない。もともとクレオールの起源を調べるために興味を持った本ではあるが、むしろ日本人がこのような書籍を編著しているところに注目すべきと思い直し他の言語も見てみることにした。


文法要覧というだけあって、どの言語も簡潔に音声、形態、統語に触れるだけとなっている。
それでも語学としてではなく言語を概観したいという向きには有用であろう(語学書の日本語を介した迂遠な説明に辟易しなくてすむ)。人工言語づくりの参考にするぐらいだったらこの程度の記述量が適している。もっともこの手の言語標本であればやはり英語圏の資料が充実しているのだが…。

と、ここまで書いて言語学大辞典ってどれくらいの記述量だったっけ?と気になったけどわざわざ図書館に出向くのも面倒なので買っておくことにした。参考になるだろう。


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  1. 2013 04/03
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