接触言語 04 : 手話とクレオールの関係

読了。
残りの章は、脱クレオール化・再クレオール化の話題や、クレオールの公的地位などについてだった。「言語のルーツ」との関連で言えば手話の話題が最も興味深い。
Margaret Deucharによれば、手話の文法構造はBickertonの挙げたクレオールの特徴に従っているという:それはTMA(時法相)の順序存在文と所有文を作る主動詞の一致繋辞の欠如形容詞と動詞の統一的扱い受動構文の欠如の5点である。手話はクレオールと同様に非常に限られたインプットのもとで子供が創出するためバイオプログラム言語の特徴を備えている、と彼女は主張する。
著者はこれに対し4つの反論を試みている。しかしそのいずれも(そもそも手話研究が未熟であるという指摘を除き)、手話の形成と習得とを混同しているように見える。問題は、手話が最初に創られたときに既成言語の干渉がどれだけあって、どれだけ独自に文法構造を発達させたのかだ。既成言語の影響が十分少ないならば、手話を近年における言語の発生の一例として参考にすることも可能なのではないだろうか。


そういうわけで今度は手話について調べてみようと思う。


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